継承語に関する研究について紹介しています。日本語に特化した研究以外にも、他の言語の研究なども紹介し、総合的に継承語の維持について考えています。他にも、継承語の研究に関する入門書なども紹介しています。
ニューヨークで日本語を教えている高校および高等教育期間のリスト
日系子女の継承語教育は、ほとんどが小中学校までで、その後も日本語を学習するには、現地教育機関で日本語を教えている所で日本語のクラスを取る必要があります。 ニューヨーク州で、そのような高校レベル以上の日本語教育機関がどの程度あるのか、国際交流基金の日本語教育機関調査データベース (https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/ | https://jpsurvey.net/jfsearch/)を使って調べてみました。ニューヨーク州で日本語を教えている高校および高等教育期間のリストを作成して以下で公開しています。また、地図になっているものも以下のリンクにあります。 Name of Institution (Normalized) Name of Department Educational Level Address Phone Number Website URL e-mail address Fashion Institute of ...文部科学省の「在外教育施設の今後の在り方に関する検討会」報告書
2021年の2月から、文部科学省と外務省が「在外教育施設の今後の在り方に関する検討会」というものを設置し、2030年までの在外(海外)での日系子女の教育の方策を取りまとめしました。 この検討会の目標は、以下の三つとのことです。 「在外教育施設未来戦略2030~海外の子供の教育のあるべき姿に向けて~」 本戦略策定の目的: 2030年の海外の子供の教育のあるべき姿を実現するため、 「在外教育施設グローバル人材育成強化戦略」 (平成28年策定)に基づく取組を発展させる ポスト・コロナ時代の在外教育施設の果たすべき役割や施策の方向性を明確化する 海外の子供の教育について国家戦略としての支援方策を具体化する 日本語を継承語話者として話す子女が通うことの多い、週末の補習校などについても、支援の方法などが記載されています。検討会のレポートや参考資料は、文部科学省のウェブサイトで見られるようになっています。ニューヨーク日本人歴史博物館のウェブサイト
2020年にニューヨーク日系人会などの代表者により結成されたニューヨーク近郊の日系人の歴史を調査する「ニューヨーク日本歴史評議会」という研究会のウェブサイトができたそうです。1860年代から移民してきた日系人の写真などのデジタル資料などが多くまとめられています。継承語話者向け教科書「おひさま」著者によるオンライン漢字セミナー
2018年に刊行された継承語話者向けの「おひさま」の著者の方々による、漢字の教え方に関するオンラインセミナーが行われているそうです。 漢字の教え方講座 2021年 5月15日 (土) 2021年 5月22日 (土) 2021年 5月29日 (土) 日本時間午後8時から 内容: 海外で子供に日本語を教える/教えたい皆さまに、漢字の教え方講座のお知らせです。 漢字は大切!とわかっていても、海外在住の子供にとってその習得は容易ではありませんよね。 昨年夏、大好評をいただいた漢字の教え方セミナーがさらにパワーアップいたしました。本セミナーを受講いただくと、ぐっと漢字に詳しくなることができ、効果的で楽しい漢字の教え方が身につきます。「漢字ってこんなにおもしろいんだ!」「こんな教え方があるんだ!」と目からポロポロ鱗が落ちるはずです。単なる暗記ではなく日本語学習の「その先」につなげるための漢字の勉強法について学んでみませんか。ご予定が合わない方は、録画動画で、また単体受講も可能です。告知チラシ裏面おひさまプロジェクトに関する詳細は、コメント欄に添付しております。(シェア記事でご覧いただいている方は、当おひさまFB公式サイトの元記事コメント欄をご覧くださいませ。)尚、私共の著書、海外に住む子供達の為の日本語教科書「おひさま」は、海外子女教育振興財団の推薦図書にも指定されております。こちらは、現在世界中の日本人学校・補習校・日本語教室で教材としてご使用いただいております。お申し込み・お問い合わせ先:ohisamsa.project.nl@gmail.comOkage Sama De @ Japanese Cultural Center of Hawai’i (JCCH)
ハワイは、アメリカの中で日系人コミュニティーが最も早くにできた地域で、日系人の数も、他のアメリカの地域と比べて非常に多い州です。そのハワイに、the Japanese Cultural Center of Hawai‘i (https://www.jcch.com)という日本文化センターがあるのですが、そこで、”Okage Sama De: I am what I am because ...「国際結婚を考える会」 (JAIF & AMF)
「国際結婚ハンドブック」など日本人が国際結婚をする際に非常に重宝する情報を作成している「国際結婚を考える会」ですが、最近は、日本の国籍問題についての活動を積極的に行なっているようです。こちらでも紹介している「国籍はく奪条項違憲訴訟」に関する情報や、専門家による勉強会、署名運動などを行なっていました。 つい最近まで知らなかったのですが、「国際結婚を考える会」という会は、2020年に以下の二つの別々の会に分かれているとのことです。 国際結婚を考える会 (Japan Association of Intercultural Families / JAIF) 旧国際結婚を考える会 (Association for Multi-Cultural Families / AMF) 分離の詳細はよくわからないのですが、どちらの団体も、国際結婚に関する重要な情報(国籍法、国際結婚に関する法律、国際結婚子女の教育、言語の問題など)について活動されているようです。 基本的にはどちらの会も、有料の会員になる必要があるので、一般に公開されている情報や勉強会はあまり多くはないようですが、それぞれの団体のウェブサイトに行くと、ある程度の基本情報については無料でウェブ上で公開されていました。DiscoverNikkei / ディスカバーニッケイのサイト
カリフォルニアにある全米日系人博物館の関係者が運営しているDiscoverNikkei / ディスカバーニッケイの紹介です。 アメリカの日系人に関するインタビューや、記事などが非常に多くあります。オンラインジャーナルの記事の中には、太鼓の歴史や、第二次対戦中の日系人のインタビューなどのトピックや、新日系人の日本に帰る時期や、「絆」に関する記事など、様々な状況にある日系アメリカ人のトピックが語られていました。 最近では、”Nikkei”と”nakama”を混ぜ合わせたニマ会というものを始めているとのことで、日系のいろんな人たちとのオンライン交流をしている会がYouTube上で公開されています。 https://www.youtube.com/watch?v=KuAN3-hF_RI&t=973s2005年から2019年のニューヨーク市の日本語話者数の変遷
最近、ニューヨーク市における継承日本語教育の歴史について調査をしています。前回は、アメリカ全土の日系人数の統計を調査しましたが、今回は、ニューヨーク市に特化したデータ、特にここ15年くらいの日本語話者の変化について調べてみました。 前回のデーター同様、今回のデータもU.S. Census Bureauからの情報に基づいているのですが、いくつか違う点があります。 前回は、1870年から2014年まで、10年毎の日系人数を調査したのですが、その際には、10年ごとに行われるアメリカの国税調査 (U.S. Census)のデータを利用しました。U.S. Censusは、非常に短い調査表で、家庭での使用言語に関する質問などは含まれないのですが、調査時にアメリカに居住している全て(100%)の人を対象にしているので、誤差が非常にすくないです。 今回のデータは、U.S. Censusではなく、毎年行われているAmerican Community Survey(ACS)というデータを利用しています。ACSは、非常に長い調査表を利用していて、居住地や民族などのU.S. Censusで聞かれる項目以外にも、教育レベル、所得、家庭言語などの詳しい情報も聞かれます。今回は、ACSを利用しているので、日系アメリカ人というRace/Ethnicityの情報ではなく、家庭言語 (Home Language)という情報で、家庭で日本語を話す人の数を調査しています。 ACSは、家庭言語などの詳しい情報があり、目的に沿った情報を探すことができるのですが、対象は、ランダムに選ばれた1%未満のアメリカ在住者になっています。調査表が長いということもあり、回答率もU.S. Censusに比べるとかなり劣ります。1%未満のサンプルとはいえ、全体的にはかなり多くの結果を集計するので、統計手法を利用すると、ある程度のデータはU.S. Censusの精度とかなり近いレベルの結果を得られるのですが、今回のように、全体の調査対象が2万人程度のニューヨークに住む日本語話者という対象ですと、かなりの誤差が生じます。今回は、2万人程度の母体数で50近くのニューヨーク地域を調べたので、このレベルですと、本当にたまたま家庭で日本語を使用している人がサンプルに選ばれなかったという偶発的な要因で、数がかなり上下したりすることもあり得ます。 というわけで、以下のデータ見る際には、統計手法で全体値を推測しているので、ある程度の誤差があるということをお含みください。他方で、ACSは、過去5年分の統計上の推移も考えて全体値を推測しているので、誤差はあるものの、それなりの信用度はあると思います。 具体的な例で紹介しますと、例えば、最初の”NYC-Bronx Community ...アメリカの日系人の人口統計 (1870年から2014年まで)
ニューヨークの継承日本語学校の歴史について調べているのですが、そのリサーチの一環として、1870年から2014年までのアメリカの日系移民の数をU.S. Censusのデータを利用して調べたので、ここで備忘録として書いておこうと思います。 1870年には、おそらく、ジョン万次郎やジョセフヒコなど漂流などでアメリカに入国した日本人や、明治維新後に設立された在アメリカ合衆国日本国大使館などの関係者、岩倉使節団での留学生と思われる人たち55名しかいなかった日系アメリカ人ですが、2014年には78万人近くになりました (正確には、ACSの推定値で、779,141名)。 全体的な流れの中で注目されるべきなのは、以下のような点です。 地理的には、今も、昔も、アメリカの日系人は西部に集中しているようです。2014年時点では、アメリカの日系人の71% (559,672人)がアメリカ西部に居住しています。特に、ハワイを含む太平洋沿岸諸州(Pacific)に日系人は集中しており、2014年時点で66%の日系人が太平洋沿岸諸州(Pacific)に居住しています。 1880年(全米で148名)から1910年(全米で72,3157名)にかけて最初の急激な増加があったようです。歴史的な背景としては、1885年の日布移民条約による日本からの公式なアメリカ移民の開始などがあげられます。1907年には、日米紳士協約などによる移民の制約がはじまり、1910年から第二次世界大戦終戦 (1945年)までは、日本からの移民の数は、それほど変化がないようでした。 第二次世界大戦などで日系人の数がどうなったかが気になっていたのですが、10年ごとに行われる国勢調査上は、1940年と1950年の日系人の数を比べても、急激に変化があったようには見えません。ただ、これは、日本の真珠湾攻撃が1941年に、第二次世界大戦終戦が1945年であり、この際には日系移民はおそらく帰国などでかなり減少したと思われるのですが、終戦後のGHQ占領下の日本から多くの日本人が米国に移民したため、1950年には以前よりも微増程度の日系人がいるのだと思われます。 1960年代の日本の経済復興により、1950年には141,768人であった日系移民は、1960年に464,332人、そして、バブル崩壊(1991年)の直前の1990年代には847,562人にまで増加しました。その後、2014年までは少しづつ微減が続いています。1900年-1940年のニューヨーク日系新聞(日米週報(時報) / 紐育新報)のアーカイブ
ニューヨークの日本語学校の歴史について調べていたら、とても面白いデータベースを発見しました。スタンフォード大学のHoover Institution Library & Archivesが主催するthe Japanese Diaspora Initiative (JDI)というプロジェクトで、1900年代から1940年代までのニューヨーク日系新聞 (日米週報(時報) / 紐育新報)が全て閲覧できるようになっています。 閲覧できるニューヨーク日系新聞は、以下の2種類です。 「紐育新報」は1911年に発刊、1941年まで発行されたニューヨークの日系新聞。JDIプロジェクトへのリンクは、以下の通り。 「日米週報 (時報)」は、1900年から1941年まで発行されたニューヨークの日系新聞。JDIプロジェクトへのリンクは、以下の通り。 いくつかの新聞を見てみたのですが、内容もさることながら、広告欄をみていると、当時のニューヨークの生活の様子が想像できてとても面白かったです。