日本の小学校への夏の体験入学 2024年 (その1: 広島旅行)

二年連続は難しいかと思っていたのですが、今年も、夏に一時帰国して、子供を日本の小学校に体験入学することができました。日本の小学校に体験入学については、去年、結構記録を残したので、今年は小学校に行っていない週末などの活動について書いてみようと思っています。今日は、週末に行った広島旅行の紹介です。

11歳と8歳の子供を連れて、大阪から一泊で広島旅行に行ってきました。当初の目標は2つあって、一つ目は子供と新幹線に乗る機会を作ること、もう一つは広島の「原爆ドーム」と「広島平和記念資料館」の見学に行くことです。これだけだったら大阪からの日帰りも可能だったのですが、連れ合いが、2023年にサミットが行われてからよく取り上げられている宮島に行ってみたいと言っていたので、宮島に一泊する小旅行になりました。

一日目: 新幹線で新大阪から広島へ。そのままJRの在来線で宮島口という駅まで行って、そこからフェリーに乗ります。在来線での移動はだいたい30分くらいで、フェリーは10分程度です。新大阪からは、2時間くらいで宮島に着きました。フェリーから降りると、そこから宮島のメインの観光スポットである厳島神社と大鳥居まで歩いて15分くらいで行けます。そこで夕方まで観光して、宿舎に移動して、お風呂に入り就寝。一日中歩き続けていたので、子供たちもぐっすり寝ていました。

宮島に行ってみてわかったことは以下の通りです。

  • 宿泊をするのであれば、宿泊先の送迎バスが出ていて、荷物だけを預かってもらうことも可能。身軽になって観光できます。
  • フェリー降り場のすぐ近くにローソンがあり、また、お土産の商店街にはスターバックスなどもあります。薬局も小さいながらもあり、一応は島なのですが、なんの不便もなく必要なものがあれば現地で調達できます。
  • とにかく鹿が多く、外でご飯を食べたりすると鹿に狙われて食べ物を取られたりします。子供がいるのであれば、それはそれで楽しい思い出にもなります。
  • 大鳥居は、潮の満潮時と干潮時では楽しみ方が違うので、できれば両方のタイミングで見られるといいです。干潮時には、鳥居のすぐ下まで行って写真を撮れるのですが、あちこちに水があるので、裸足にならないと靴がびしょびしょになってしまいます。あらかじめ、替えの靴下やサンダルなどがあれば重宝するかもしれません。
  • 厳島神社や大鳥居以外にも観光地はあるので、一日あっても全ては回れないような感じです。また、観光者向けのお土産屋さんが多いので、神社や鳥居などで子供が飽きてしまっても、買い物などに行けば一日中楽しめます。

二日目: 宮島を早朝に観光して、広島市内へ移動。フェリーで宮島口に戻り、そこから広島電鉄という路面列車に乗って、「原爆ドーム前」に40分くらいかけて移動。「原爆ドーム」、「原爆の子の像」、「原爆死没者慰霊碑」を訪れた後に、8歳の子供は「平和記念資料館」はまだ早いかもということで、二グループに分かれて、8歳の子は広島城へ、11歳の子は「平和記念資料館」を見学しました。午後5時くらいに見学を終了して、新幹線で新大阪への帰路につきました。

広島市内(原爆ドームなど)に行ってみてわかったことは以下の通りです。

  • 「原爆ドーム」、「原爆の子の像」、「原爆死没者慰霊碑」については、現地での解説などはほとんどないので、あらかじめ何らかの本やビデオなどで背景を知っておいた方がいいです。自分は、英語の本ですが、以下のような本を子供と一緒に新幹線の中で読みました。
  • 日本語の本であれば、あまり詳しい内容は書いていないのですが、補習校で使われる指定教科書の2年生と5年生に戦争に関するお話が紹介されています(詳しくはこちらを参照ください)。この話を読んで、ここから話を広げていくこともできるかと思います。
  • おそらく、12歳くらいの子供であれば「平和記念資料館」にも行けると思いますが、それよりも小さい子供だと、内容が理解できずに、ただ怖い場所みたいな感想になるかもしれません。平和公園のそばに、「おりづるタワー」というところがあり、小さい子供向けの平和啓蒙のアクティビティーがあったり、10分ほど歩いたところに広島城というお城があり、子供向けのショーなどがあったりして、小さい子供も時間を過ごせるようになっています。
  • 「平和記念資料館」の展示ですが、いろいろなブログでも紹介されていますが、各国の来賓の訪問が行われる際に、大幅に展示内容が新しくされました。入場したところで、大きなパネル写真で原爆投下前と投下後の広島の様子が紹介されていて、その後は時系列に原爆の被害についての展示があります。最初の方には、原爆での火傷の被害や、爆風と熱で曲がってしまった鉄柱の橋などの一部が展示されていて、原爆の威力が紹介されているのですが、それ以降は、被災者個人個人に焦点を当てて展示がされています。個々の被災者の話を読んでいるうちに自分の個人の視点を通じて、当時の被害状況などを感じはじめるような感じの展示になっています。自分は、小さい子供を原爆で失ってしまった人の紹介や、被爆して子供に助けを求める親に関する記載には、本当に涙が出るくらい悲しくなりました。
  • おそらく小学生の修学旅行での訪問先になることが多いせいか、12歳くらいの子供の被災者に関する展示は多くありました。おそらく、子供の視点から見ると、同い年くらいの子供が被爆して亡くなったり、人生が大きく変わったりしたことを知るのは、自分のような大人が見るのと異なった理解をするのではないかと思いました。