日本の小学校への夏の体験入学 2024年 (その1: 広島旅行)

二年連続は難しいかと思っていたのですが、今年も、夏に一時帰国して、子供を日本の小学校に体験入学することができました。日本の小学校に体験入学については、去年、結構記録を残したので、今年は小学校に行っていない週末などの活動について書いてみようと思っています。今日は、週末に行った広島旅行の紹介です。 11歳と8歳の子供を連れて、大阪から一泊で広島旅行に行ってきました。当初の目標は2つあって、一つ目は子供と新幹線に乗る機会を作ること、もう一つは広島の「原爆ドーム」と「広島平和記念資料館」の見学に行くことです。これだけだったら大阪からの日帰りも可能だったのですが、連れ合いが、2023年にサミットが行われてからよく取り上げられている宮島に行ってみたいと言っていたので、宮島に一泊する小旅行になりました。

日本の小学校への夏の体験入学 2023年 (その2: 初日)

2023年の夏に一時帰国し、日本の小学校での夏の体験入学をすることにしました。前回の手続き編の続きで、今回は日本到着から体験入学初日に関する体験記です。 日本に到着の翌日に、市役所に行き、一時体験入学の手続きをしてきました。滞在先は、比較的大きな市でしたので、おそらく以前にも体験入学の手続きをしていたことがあるようで、話をすると簡単に手続きをしてくれました。自治体ごとにかなり手続き方法は異なるようですが、自分がお願いした市では、体験入学の方法は二種類あるとのことでした。

日本の小学校への夏の体験入学 2023年 (その1: 手続き)

2020年にCOVID-19の為キャンセルしなければならなかった日本の小学校での夏の体験入学 (https://japanese-schools-newyork.com/?p=1822) を2023年の夏にする計画をしています。まだ手続きをしている状況なのですが、手続きで必要だったことなどを書いておこうと思います。 2020年の際の手続きと比べて感じたのは、全体的に手続きがスムースにいっていると感じます。いろいろ理由を考えたのですが、COVID-19の為に、多くの学校既存の手続きなどが大幅に改正されて、新しいことがしやすくなったというのがあると思います。日本の市役所や学校は、良くも悪くも前例にとらわれることが多く、前例がないことはしにくかったのですが、COVID-19の中で前例にとらわれない手続きのやり方などが確立されてきたのかと感じました。あと、もう一つの理由は、これは直接的な影響は少ないと思うのですが、「在外教育施設における教育の振興に関する法律」が2022年に施行され、同法の「基本的な方針」が2023年に発表されたのがあるのかもしれません。これらの新しい法律で、在外にいる日本邦人の子女の教育が国の責任として明示されたので、海外にいる子女の教育に関しても日本の子女と同様に教育への法律的な義務が明確にされました。ただ、同法の主な対象は、海外で一時的に日本の教育を受ける状況にある邦人子女で、夏の一時体験などは対象となっていないので、あるとしても間接的な影響だと思います。

日本の幼稚園、小学校への夏の体験入学 2020年申し込み編 3

2020年7月に予定していた子供をつれた一時帰国ですが、COVID-19の状況を鑑みて、今はどうやってキャンセルしようかと思案している状況です。単純にキャンセルできるだけならば良いのですが、すでに料金を払ってしまったりしたものもあるので、いかに上手くキャンセルできるかなどの対応しています。キャンセルしようと思う理由、あと、簡単にキャンセルできない問題点としては、国際線のチケットのリファンド、日本の受け入れ学校の状況、一時帰国者への社会的スティグマなどを考えています。

日本一時帰国: 日本の幼稚園、小学校への夏の体験入学 2020年申し込み編 2

前回に引き続き、2020年の夏に計画している日本一時帰国の際の日本の幼稚園、小学校への夏の体験入学の申し込み進捗状況について書いてみたいと思います。今日は、日本の幼稚園への申し込み手続きについてです。 幼稚園への一時帰国中の体験入学 もともと幼稚園での修学は日本の義務教育にあたらないので、一時帰国者の幼稚園入園は全般的に小学校入園よりも難しい傾向にあるようです。さらに、2015年から施行された「子ども・子育て支援新制度」というものがあり、これまでの保育所、幼稚園という構造が大きく変わりつつある時期なので、それぞれの地域の事情や、個々の園の状況などで受け入れの可否は大きく変わるようです。 とりあえず、自分は市役所の保育幼稚園を管轄する方にメールで連絡したのですが、たまたま担当してくれた方がとても良い方で丁寧に説明してくれたのですが、最初のうちは、話が噛み合わず何度も同じ内容のメールを交換していたような気がします。「子ども・子育て支援新制度」について紹介していただき、これは自分も勉強しておかないと話が進まないと思い、以下のような文献で日本の保育幼児教育事情がどのようなものなのかを勉強しました。 Ohtake, Hironobu (2017). 図解入門業界研究 最新 保育サービス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本 (3rd). Tokyo, Japan: 秀和システム. 詳しくは上記の文献を見てもらった方が良いと思うのですが、「子ども・子育て支援新制度」で大きく変わったところは以下のような点です。 これまでの保育所 (0-5歳)、幼稚園(3-5歳)という組み分けから、幼保連携型、幼稚園型、保育所型のいずれかの「認定こども園」に移行が進んでいる。幼稚園では、「〇〇幼稚園」など、名前などは変わらないことが多いが、運営上、これまでの「公設幼稚園」から「認定こども園」として運営されているところが増加している。 都道府県、国が主導してきた保育園(厚生労働省の児童福祉法)、幼稚園(文部科学省の学校教育法)の運営から、市町村がそれぞれの状況にあった保育方策を制定し、事業を実行するという、地域主導型の保育体型になった。 市町村が、個々の家庭の事情を考慮して、それぞれの家庭に1号から3号までの「保育の必要性の認定」を行う。 1号認定: … More

日本一時帰国: 日本の幼稚園、小学校への夏の体験入学 2020年申し込み編 1

2020年の夏に上の子供が日本の小学一年生になるので、このチャンスを逃すと日本の学校への夏の体験入学の機会を逃してしまうかと思い、ちょっと無理をして2020年7月に一時帰国をすることにしました。オリンピックなどで、一時帰国にはあまりよくないタイミングなのでしょうが、完璧なタイミングなどはないだろうと思い、ある程度のことは諦めて航空券を予約してしまいました。1月くらいから、夏の一時入学の手続きを始めたので、これからしばらくは体験入学の手続きに関しての体験談を書いていこうと思います。 今日は、とりあえず、今日までの日本の役所、学校との連絡の際に役に立った情報のリストです。 手続きの際に便利な情報 学校情報サイト: https://www.gaccom.jp ガッコムという、学校の口コミ情報サイトには、日本全国の保育園・幼稚園・小学校・中学校の情報が網羅されています。口コミ情報では、給食の有無や、使っている教科書、学校の時間割などの口コミでしか教えてもらえないような情報が多くあり、学校に連絡する前に、ここのサイトで予め学校の情報を調べておいた方が良いと思います。 時差早見表: https://gongogon.com/jp-us/ 日本との時差早見表はプリントアウトして手元に置いておくととても便利です。ヨッテラミテラさんの時差早見表が無料で、しかも一番わかりやすかったです。 日本の小学校、中学校の夏休み期間: https://cocoiro.me/article/34123 日本の学校の予定は大まかには同じですが、夏休みなどの長期の休みに関しては都道府県で数日間のばらつきがあります。Cocoiroさんのページで2019年の夏休みの開始日と終了日がまとまっていたので、ここである程度の日程を調べて、あとは、直接、希望する学校のホームページなどで調べる必要があります。 オンラインFaxサービス: https://www.hellofax.com 驚いたのですが、日本の学校は場所によってはe-mailを外部との連絡に使っていないというところも少なくないようです。最初の連絡は、電話かFaxでお願いしますと言われたときは、本当にびっくりしましたが、外部からのメールでの問い合わせに受け答えできる体制がないのだろうと思います。もちろんFaxを持っているわけもないので、Faxを送付するにはオンラインFaxサービスを利用する必要があります。いろいろ調べたのですが、日本へのFax送信などが一番しやすかったのは、HelloFaxでした。国際ファックスは有料なのですが、送受信のやりやすさなどは他のサービスよりも使いやすかったです。 日本のIP電話番号: https://secure.skype.com/en/skype-number/ メールで対応していただける学校には必要ないのですが、メールでの対応を受け付けていないところと連絡するには、何らかの方法で、先方から折り返し連絡がもらえるようにしないといけません(アメリカの番号にかけてくださいと言っても、メールを使っていないような学校だと国際電話での返答はおそらく難しいと思います)。Skype numberは、まさにこう言った場合のためにあるようなサービスで、日本の電話番号をアメリカの携帯番号に付け加えることができます。日本の学校の方が、日本のSkype Numberの電話番号にかけると、アメリカの携帯電話に転送されるという仕組みです。費用は毎月$6-$8程度ですが、日本に滞在している際もIP … More

日本一時帰国: 子供を連れての帰国準備でよかった点としなくてもよかった点

2018年の7月に家族四人 (大人2人、5歳と2歳の子供)で日本に約1ヶ月ほど一時帰国をしたのですが、その際に準備してよかった点と準備したけれどもあまり意味がなかった点は以下の通りです。 良かった点 2人乗りの大きめのstrollerを持って行った事。 日本ではすべての場所にスロープやエレベーターがあって、ニューヨークのようにstrollerを持ち上げって階段を登ることは全くなかったです。電車では、strollerが置ける優先座席スペースが全部の車両にあって、子供がそのまま乗ったまま電車で移動もできました。小さめのumbrera strollerとしっかりしたstrollerのどちらを持っていくか迷ったのですが、普通のstrollerを持って行ってよかったです。 Portable wifiを借りたこと。 日本での連絡手段としてWifiレンタル屋さん (http://www.rental-store.jp)というところで、portable wifiを借りました(利用無制限1ヶ月で一万円くらい)。日本でもコンビニなどが提供する無料wifiが増えてきましたが、やはり数は少なく、それぞれの場所で登録が必要だったりして使えるような感じではなかったです。Portable wifiがあると、iPadなどで外ででも日本のアニメが見られるので、子供が静かにしている必要があるときにはwifiとiPadが非常に役に立ちました。 Netflixなどでアメリカの番組をダウンロードしてきたこと。 日本のテレビでは子供番組が非常に少ないので、アメリカでNetflixなどであらかじめダウンロードしてきた子供番組をよく見ました。今のうちの子供のお気に入りは、Netflixが作成した”True and the Rainbow Kingdom”で、これをシーズンごとダウンロードしてきて、なんども見ていました。ダウンロードしておくと、電車や飛行機でも見られるのでとても良かったです。 悪かった点 一時帰国は幼稚園や小学校が開校している7月20日くらいまでにしておけば良かった。 … More

日本一時帰国: 航空券料金と国内移動費

子供がいると一時帰国の際に一番お金がかかるのが移動費です。特に、NYから日本行きの航空券は高額なので、これが一番高くなってしまいます。子供料金の規定は、各航空会社によって異なるようですが、一般的には国際線の子供料金設定は以下の通りです (United Airlinesの2018年7月時点での規定を参照したものです)。 「2歳未満で席なし」のオプションが一番安価ですが、短い国際便であれば可能かもしれませんが、10時間以上の直行便を選ぶようであれば、常に2歳の子供を膝の上に抱えているのは難しく、すくなくとも日本行きの便では利用しづらいのが現状です。あと、上記のような子供料金規定が各航空会社にあるのですが、ポイントとしては「正規料金のx%」というところでして、国際航空券は通常かなりの割引がされて代理店を通じて販売されているので、上記のルールが当てはまらない時があります。特に、オンラインで代理店を通じて航空券を購入する場合は、子供料金のオプションがあらかじめ設定されていないので、電話やメールなどで問い合わせをする必要がありかなり煩雑です。代理店を通さず、航空会社のウェブサイトを通じて航空券を購入すると、上記の割引が当てはめやすくなりますが、航空会社から直接航空券を購入すると代理店の料金よりも割高になることが多いので、どちらが得かは判断しづらいです。 私たちの場合は、2018年の7月に家族四人 (大人2人、5歳と2歳の子供、二人とも席付き)でUnited Airlinesで一時帰国した際には、大人料金が約$1,100で、子供料金が約$850でしたので、だいたい子供の割引率は25%くらいでした。この時期の航空券の平均料金は$1,500-2,000でしたので、大人料金が非常に安かったにも関わらず、子供割引も適用されました(香港経由便で16時間 + 4時間のstop over + 4時間の便だったからかもしれません)。割引率がどうして25%だったのかは不明です。 で、航空券はお金がかかってしまうのですが、日本の国内の移動は子供が未就学児(6歳から7歳未満)であれば、ほとんどお金はかかりません。新幹線も、自由席を選べば、大人一人に対して二人までの未就学児を連れて行けることになっているので、私たちも滞在時に何度か新幹線に乗りましたが、全部自由席を選んで、子供たちの料金はすべて無料でした。この「未就学児(6歳から7歳未満)は無料」ルールは、国内の交通移動手段のほぼすべてで当てはまるようですが、座席の指定が必要な場合(新幹線の指定席や、座席指定の長距離バスなど)は、無料にはならないようです。

日本一時帰国: 子供の予防接種記録

引き続き一時帰国に関する情報です。今日は、子供の予防接種記録についての体験談です。日本に帰国した時に、万が一病気になった時などのために子供の予防接種記録を持って行った方がいいということになったのですが、これが結構難しかったです。 子供がかかりつけのお医者さんで予防接種を受けるたびに、黄色いMy Health Recordっていう用紙に記録を描いてくれるのですが、これが手書きで、しかも省略用語で書かれているので、ニューヨークのお医者さんにはわかっても、日本のお医者さんにはわからない書き方になっています。 で、調べてみると、ニューヨークでは、予防接種をするたびにお医者さんがニューヨーク市のデータベースに記録を残す必要があるらしく、子供の予防接種の記録は以下のウェブサイトで直接ニューヨーク市のデータベースから取得することができるとのことでした。 https://www1.nyc.gov/nyc-resources/service/1903/immunization-record-request ただ、オンラインで情報請求するにはニューヨーク市が独自に発行しているIDNYCを持っている必要があるそうで、IDNYCを持っていない人は郵送かFaxでのみの情報請求になるとのことでした。IDNYCはいつか取得しようと思っていたので、早速、地元の図書館で申請をしたのですが、IDNYC IDができるまで約2週間かかるとのことで、結局、直接NYCから情報を取得するのは諦め、かかりつけのお医者さんに予防接種リストを送付してもらうことにしました。電話でお願いしたら、数分程度で送ってくれたので、最初からそうしておけばよかったとちょっと後悔しましたが、IDNYCはいつか申請しようと思っていたので、まあ良かったです。 で、もらったリストの予防接種の日本語訳を、CDCのウェブサイトで探し出してきて作業おわりです。CDCのウェブサイトにはそれぞれの予防接種の英語での解説とその日本語訳が載っているので、万が一、日本のお医者さんがアメリカの予防接種のことについて知らなくても、解説があると説明がしやすいだろうと思いました。 http://www.immunize.org/vis/vis_japanese.asp 最後に、日本独自の予防接種もあるというので、それもCDCのウェブサイトで探してきました(https://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/japan)。このウェブサイトによると、通常の予防接種以外で必要な予防接種は、 Japanese Encephalitis (日本脳炎) Rabies (狂犬病) とのことです。おそらく、どちらも旅行中にかかる可能性は低いだろうということで、今回は追加の予防接種は無しで、これまでの予防接種記録だけを持っていくだけになりました。 [Saturday, April 27, … More

日本一時帰国: 日本の幼稚園、小学校への体験入学

今年の夏は、とうとう子ども二人(5歳と2歳)を連れて一時帰国する事になりました。これまで子どもが一人だけの時は、何度か一時帰国していたのですが、今年は子ども二人になって初めての一時帰国です。これから暫くは、一時帰国に関する情報を書いて行きたいと思っています。 まず最初は、日本一時帰国中の日本の幼稚園、小学校への体験入学についての調べたことのまとめです。これまでも、色々な人から、夏に一時帰国する際には、日本の幼稚園や小学校に体験入学をさせてもらえると、子供の日本語能力が飛躍的に伸びたり、子どもが日本語や日本の文化に興味を持ったりするということを聞いていたのですが、実際にどうやって手配するのかなどは、全く知りませんでした。 で、調べた結果ですが、日本人海外居住者子女向けの幼稚園、小学校への体験入学制度というものは、基本的には存在せず、すべては、各市町村と個々の学校の対応(好意)によって行われているとのことでした。ですので、手続きに関しては、かなりのばらつきがあるようで、中には、日本の住民票を一時的に戻して普通の転入届をださないと入学はできないという学校や、パスポートのコピーなどで対応できるという学校もあるようです。 手続きのばらつきなどに関しては、ニューヨーク育英学園さんが、夏の日本の学校体験入学経験者向けにアンケートをとったものを公開しているので、これがとても参考になりました。 その他、大事だと思ったことは、 日本の小学校は、7月末から8月の終わりまで夏休みになってしまうので、子供の体験入学をさせるのであれば、6月中旬や下旬から一時帰国する必要がある。 体験入学を開始するタイミングとしては1年生の時が友達が一番できやすい。最初の年に友達ができると、次の年にも同じ友達に会えるので毎年の体験入学が楽しくなってくる。 各市町村ごとに手続きは異なるものの、手続きには時間がかかるようであり、数ヶ月前(中には1月くらいから)、市町村の教育委員会や小学校の校長先生と連絡をとりあっている人が多い。 現在、日本では日本語を母語としない子女、日本語での授業が理解できない子どもが増えてきていてどう対応するのかが問題となっている。現状では、各学校で対応をしなければならないようで、学校の中には、日本語での指導が十分に理解できない子女は体験入学は受け入れられないという学校もある。 教科書や教材などは学校で指定されたものを購入する必要があるので、結構お金もかかる。教科書に関しては、大使館や総領事館から海外居住者向けに配布されているので、これを事前に入手しておく方がいい。 [2019年1月17日追記] 2019年時点で、日本の学校での日本語教育に関して行政の責任を明確にしようということで「日本語教育の推進に関する法律案」というのが議員立法を通じて作成しようという動きがあります。詳しくは、このブログポストを参照ください。もし日本語を話さない子女への日本語教育の義務が明確になれば、おそらく一時帰国の際の日本の学校への体験入学などに関しても、ある程度は国レベルでガイドラインなどができるかもしれません。