日本語補習校(週末学校)と日系人アイデンティティーの形成

  • Chinen, K. & Tucker, G. R. (2005). Heritage Language Development: Understanding the Roles of Ethnic Identity and Saturday School Participation. Heritage Language Journal, 3(1), 27-59.

南カリフォルニアにある大規模な日本語補習校で行われた、日本語補習校(週末学校)と日系人アイデンティティーの形成についての研究です。日本の補習校に通う継承日本語話者の日系アメリカ人子女(アメリカで幼稚園から教育を受けつつ、家庭で日本語を話す子女)7年生から11年生の31名を対象としてアンケート調査とインタビューを基にした研究です。

アンケートの内容は、(1) 日系アメリカ人としてのアイデンティティー、(2) 継承日本語学校についての考え、(3) 自己判断による日本語能力の評価で、6ヶ月の間をおいて二度の評価が行われました。

大まかな結果としては、3つの要素は全て統計的に有意性のある相関性があったのですが、「日系アメリカ人としてのアイデンティティー」と「継承日本語学校についての考え」がもっとも相関性が高く、学年的には、高校生 (11年生)が他の学年と統計的有意性がある違いが多かったそうです。また、6ヶ月後に行ったテストと最初のテストを比較しても、統計的な優位性のある違いはなかったとのことでした。

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