国際交流基金 (The Japan Foundation)が3年ごとにやっている全世界での日本語教育機関の調査アンケートの2021年の調査結果の概要が発表されています。コロナ禍の2021年で行われた調査であり、コロナの影響がどのようなものだったのかという事が注目されたアンケートでした。
- 1. The Japan Foundation (2022). 海外の日本語教育の現状 2021年度日本語教育機関調査より (Survey Report on Japanese-Language Education Abroad 2021). Tokyo, Japan: The Japan Foundation.
結果の概要としては、コロナ禍で、中国やオーストラリアなどの一部の国を除いて、全世界の「日本語教育機関数」「日本語教師数」「日本語学習者数」はいずれも微減していたそうです(中国やオーストラリアでは微増)。特に、学校教育機関(小学校や大学など)では数字はそれ程変化はなかったようですが、「学校教育以外」(自主的に行なっている継承語学校など)では、減少傾向が見られており、コロナの影響が学校以外での日本語教育に2021年の時点で影響が出ている事が見られます。
また、アメリカでは、2018年に166,905人の日本語学習者がいましたが、2021年では、161,402人と、-3.3%の減少だったとのことです。
また、オンラインでの授業実施状況も調査されており、全機関の63.1%が何らかのオンライン授業を実施しているとの回答でした。面白いことに、北米のオンライン実施率は平均よりも低く(45.5%)、積極的にオンラインでの教育が実施されている東南アジア(84.4%)などと比べると、かなり差があいています。学校の種類別ですと、初等教育機関で42.9%、中等教育機関で 21.7%、高等教育機関で66.2%、学校教育以外の機関で45.2%となっていました。
ちょっと、2021年の米国のコロナの状況だと、多くの学校が対面授業ではなく、学校全体でオンライン教育を行なっていたと思うのですが、それでも日本語に関してはオンラインへの移行が進んでいなかったと言うことなのかなぁと思いますが、ちょっとこの数字はよくわからないです。2023年の3月くらいに正式な レポートが発表されると言う事ですので、 そちらの方を見てみて、 また、詳しい内容をレポートしようかと思います。