- Laleko, O. & Maria, P. (2016). Between syntax and discourse. Linguistic Approaches to Bilingualism, 6(4), 396-439.
第二言語習得では、Interface Hypothesis (Sorace, 2009)というセオリーが流行っており、第二言語話者は言語学的能力 (syntax, semantics, phonologyなど)は習得できるが、それが他の能力と交わる際にネイティブと比べて異なるパフォーマンスをするという理論です。例えば、生成文法で予測されるような事象(null subject)などの能力は第二言語話者でもネイティブレベルの能力があるのですが、そのnull subjectが他の事象(例えば、pragmaticsに関連するようなcontextual informationやlinguistic domain)などと関連してくると、ネイティブと異なる判断をするという感じのセオリーです。
Laleko & Polinsky (2015)は、日本語のsubject marker (が)とtopic marker (は)を使い(あと韓国語の同様な文法も使い)、第二言語話者とネイティブの違いは、interfaceではなく、文法構造の複雑さと関係あるとの提唱をしています。