プリンストン日本語学校の継承語(永住組)コースの実践報告

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  • Calder, T. M. (2008). 補習校における母語支援: プリンストン日本語学校の実践から. In MHB研究会夏期研究大会 バイリテラル・バイカルチュラルの育成を目指して 実践と課題, xxx, xxx, 2008 (pp. 28-37).

ニューヨークにある補習校(日本の文部科学省から支援を受けている土曜日日本語学校)で、帰国を前提とした日本のカリキュラム以外に、継承語(永住組)コースが2007年から開始されたそうで、その取り組みや、課題などに関する論文です。継承語コースは素晴らしいというような論文ではなく、現場で直面する課題や、理想と現実の違いなどが書かれているとても良い報告だと感じました。

ただ単純に補習校の日本語の目標値を下げるのではなく、継承語としての日本語を独自の言語集団として認めようという試みであるのが読み取れます。日本語コミュニティーでは、よく母語話者と非母語話者がはっきりと分別されている文化がありますが(「日本人」は日本で生まれた日本語を話せる集団で、それ以外は完全な「日本人」じゃないというような感じ)、他の言語コミュニティー(特にスペイン語コミュニティー)では、「母語話者」というのは一体何かという問いが非常に頻繁にされていると感じます。

子供が継承語話者であったり、継承日本語の学校やクラス運営する上で、いろいろ参考になる文献だと感じました。

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