NYママの会 (https://nymoms.exblog.jp)という子育てグループが主催した「子育てと日本語教育」という会に行ってきました。天理のCultural Institute of New Yorkというところが行っている継承日本語子女のためのクラスを運営している先生と運営者の方がこられて、日本語を話す環境での子育てのアドバイスや、天理の継承日本語クラスについての話がありました。
天理の継承日本語クラスは、最近よく話を聞くことがあったのですが、まったく接点がなかったのでとても参考になりました。プログラムの概要は、以下のような感じです。
- 天理の継承日本語クラス (https://www.tenri.org/school/children.shtml)は、2002年に解説され、現在、年中から小学6年生まで、おおよそ200名くらいが学んでいる。継承語クラス以外にも、外国語としての日本語クラス(Japanese as a Foreign Language)がある。
- 場所は、マンハッタンのダウンタウン (43A West 13 Street, New York, NY 10011)。
- カリキュラムは、日本語(国語)のみの毎週90分だけの授業を行っている。90分だけなので、週末(土曜日)だけでなく、平日のアフタースクール(現在は、水曜日と木曜日)にも継承語クラスを開講している。また、土曜日も、午前のクラスと午後のクラスと同学年で複数のクラスが開講されている。
- クラスは4-12名程度の小さいクラスに設定。
- クラスは、年齢だけでなく、日本語のレベルを考慮してクラス分けしている。継承日本語話者は、学年が上がるごとに、年齢と同レベルの国語の教科書を使うことが難しいので、年齢よりも低い学齢期のクラスにいることもある(10歳の子女が4年生ではなく、2-3年生のクラスにいるなど)。
- 授業料は、年間$720と、他の継承語学校にくらべると非常にリーズナブル。
- 運動会や、ギャラリーを利用した課外活動などもある。
- 日本語を話さない配偶者向けのクラスなども同時開講している。
毎週90分の国語だけの継承語クラスは、あまり聞いたことがないので、とても面白いと感じました。クラスが短い分、多くのクラスが開講できて、継承語話者の異なった日本語レベルなどにもフレキシブルに対応できているのはすばらしいです。他方、運営者の方もおっしゃっていましたが、週90分だけの国語の授業だけでは、日本語を継承語として話し続けることは難しいので、家庭での言語方針などについても、いろいろ話をされていました。